第一部 チャレンジド人生
第四章 第四の人生~私自身の新しい生き方模索中
二○二一年、数え年で88歳となり、古巣の大阪社友会から依頼され、会報に左記寄稿しました。
〈米寿を迎えての思い〉
昭和九年九月生まれ。年齢のことはあまり意識しない性分で、今年いただいた年賀状の中に、2人の友人から“米寿おめでとう”と書かれており、“あれ!? まだ先のことでは?” と思っていました。追っかけて、古巣の社友会から、お祝い状と結構な贈物をお届けいただき、改めて、今年数えの88歳になり、米寿を迎えたことを納得したような次第でした。
それほどに、加齢のことはあまり気にせずに、これまでの人生を送ってまいりまして、満 77歳の時に起きた重度頸髄損傷事故は、普通なら再起不能で寝たきりになってしまうとされていましたが、もともと「生涯現役」をモットーとしてきたこともあってか、なにくそ精神で再起を目指しリハビリに取り組んでまいりました。
社友会仲間各位、リハビリ関係者、周囲の方々など多くの皆様のご支援とお励ましのおかげで、ここに米寿を迎えることができ、誠にありがたく、改めて感謝申し上げます。
マスターズマンション宝塚中山・中楽坊での新しい人生
新居を“終の棲家”として、第三の人生・リハビリ人生を克服し第四の人生を迎え、愚直人生を全うしたい―
49年ぶりに新住居に移住したばかりの二○二一年は、私にとって「克服力」(レジリエンス)を試される年でした。
「レジリエンスRESILIENCE」という言葉は、国家・社会が直面する危機的状況を突破する、という意味で、最近新聞などにもよく引用されているようですが、私なりには、自分に直面する困難に打ち克ち、乗り越えていく「克服力」が当てはまるかと受け止めています。
妻と離れ離れながら、今の妻にとってのマイホーム・グループホームにお預かりいただいてひとまず安心できるようになった一方で、身体が不自由な身で「おひとり様」となった私。
これからの人生(第四の人生)をいかに前向きに生き抜いていくか。二○二二年七月七日のマンション玄関の七夕飾りの短冊には、“おひとり様の状態となっていますが、引き続きお守りいただきますよう”と書き記しました。