精神的なことが原因で身体症状が出ることはよく知られています。

昔から自律神経失調症、心身症、精神身体症など言われていますが、これらは現在の精神障害の基準には載っておらず、身体症状症(身体症状をめぐる精神症状)や身体表現性などと表現されていますが、検査をしても身体の病気は見当たらないのにずっとこの病気だと思っているとか、病気なのではないかと不安でたまらないなど、もっと精神的な病気としてはっきりしています。

ではこの身体症状は何でしょう。もちろん基準に載っていないから、そういう病気はありませんということではないと思いますし、ストレスが原因で心理的なつらさがあるのは明らかで、その反応であることも見て取れます。

(こんなことはみんなやっている、通ってきたことだとわかっている。それができないのは自分のせいだ)

(でもやりたくない、行きたくない)

(でも行かなければならない)

(でもイヤだ)

そんな隠れている声が聞こえてきそうです。そうやって自分を抑制しムリに従わせようとすると体が反応してきた、そんな感じです。そうして仕事ができなくなる、行けなくなると、適応できていない、適応に障害があると判断される、そんなところでしょうか。身体症状については、あとでもう少し考えてみたいと思います。

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次回更新は2月11日(火)、8時の予定です。

 

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