第2章 夫婦問題の解決
(3)生活習慣の見直しと抗酸化物質を含む食品の摂取
▼抗酸化物質を含む食品のススメ
前項で述べたように、人生100年時代に最も適した健康法は定期的に運動を行うことです。そして次に大切なこと、それは抗酸化作用のある食品を毎日しっかり摂って、過剰な活性酸素を取り除くことです。
心身のストレスで生み出される活性酸素が肥満、高血圧、糖尿病やがんなどの生活習慣病や、認知症、うつ病、男性更年期障害、EDなどの病気を引き起こすだけではありません。夫婦間に苛立ち、不信感や無関心、拒絶といった不協和音を発生させて、セックスを含めたコミュニケーションの機会を失わせてしまいます。
食べ過ぎ、運動不足、飲み過ぎ、喫煙、夜更かしなど主に身体のストレスとなる悪しき生活習慣を見直し、さらにはイライラ、不安、怒り、悲しみなどの精神的ストレスを長引かせないことです。
活性酸素を除去できるのが抗酸化物質です。最もよく知られているポリフェノールをはじめ、カロテノイドやビタミンA・C・Eの抗酸化物質があります。そしてミネラルの亜鉛は、体内で活性酸素の排除に特異的に作用する酵素の原料となります。
ポリフェノール類にはイソフラボンの味噌、豆腐、納豆などの大豆製品、リグナンのゴマなど、カテキンの緑茶(煎茶や抹茶など)やリンゴなど、その他には、赤ワイン、コーヒーなどの食品が分類されています。
そして、カロテノイド類には、ベータカロテンの緑黄色野菜(ニンジンやカボチャなど)や海苔、リコピンのトマトなど、その他としてサケ、エビなどがあります。
ビタミン類の中でも抗酸化物質として優れているのがビタミンA(緑黄色野菜、ウナギ、レバーなど)、ビタミンC(ブロッコリーやホウレン草などの緑黄色野菜、キャベツなどの淡色野菜、柑橘類など)、ビタミンE(玄米、食物油、タラコ、アボカド、アーモンドなど)なのです。
ここまでに述べた大豆製品、野菜、海藻など多くの抗酸化食品には、さらに大切な作用を持つ食物繊維が多く含まれています。食物繊維はカロリーにならない成分です。腸内細菌の中でもいわゆる善玉菌(身体にとって有用な物質を産生する)のエサとなり、便通を促すなど、これだけで腸内環境を改善する効果があります。
同時に糖質、脂肪などを包み込み、コレステロールの体内への取り込みを抑えたり、血糖値の急激な上昇を防いだりして、脂質異常症、高血圧や糖尿病を予防するのです。
亜鉛は、実はタンパク質を構成しているアミノ酸のひとつアルギニンとともに勃起機能を改善する効果もあります。この亜鉛やアルギニンの含有率の高い食品は共通するものが多く、また他の抗酸化物質を含む食品とも極めて類似しています。
たとえば、昔から「精のつく」食品として親しまれているウナギ、カキ、ヤマイモ、レバーが一番にあげられます。その他かつお節、干しシイタケや油揚げなどです。
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本連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。
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