俳句
序
木枯しが吹き荒れ雪が降り積もり
不毛の死の大地、凍結した死の大地がつづき固(かた)い分厚い死の大地。
木々の枝が動き ある日青い初芽が木の芽が出て 蕗(ふき)の薹(とう)
つくしんぼ もたつくしんぼたんぽぽ 冬枯れした大地からきいろ頭をしっかり擡げ蒲公英の黄色の花が野の道に無邪気(むじゃき)に咲き誇(ほこ)り
春告げ鳥が、鶯(うぐいす)の初音(はつね)が人の固(かた)い耳を柔らげ
あの桜花が咲き、列島を酔(よ)わせ大地は山はいつか青い葉の海
明るい希望の光
山に野に街(まち)に
生命が世界に漲(みなぎ)る季節春
春が来た。 春。
総君