話をまとめるとこうだった。
中学を卒業してスカウトされた東京の事務所に入るために上京した満里奈は、そこでダンスのレッスンを受け持っていたキツネ目オヤジと出会う。
事務所に入り一年ちょっと経ったとき、二人組のダンスユニットを組まされる。相方はのちに一緒にCMに出てた子だ。
ある日いつも通りのレッスン終わり、キツネ目オヤジに誘われて満里奈は相方とそのオヤジの三人でご飯に行った。
ご飯の後、家まで送ると言われたのでキツネ目オヤジの車に乗ると、そいつは相方をまず家まで送り、満里奈と二人になった後にこのままちょっとドライブしようと言い出した。
まさか教え子で十七歳の自分を異性として見てるなんて思わなかった満里奈はドライブに付き合った。そいつはお台場まで車を走らせて、レインボーブリッジが見えるところに車を停めると、満里奈にキスをした。
あまりの突然のことだし、憧れの先生が急にそんなことをしたことに満里奈も戸惑ったが、そのまま断ることもできず雰囲気に流されてラブホテルに行った。
なんでそこで断らなかったが聞いたが、満里奈曰くビックリしていて思考停止状態だったそうだ。ただ満里奈自身も憧れを好きだと錯覚をしていたと言っていたので、驚きはしたもののそこまで悪い気はしていなかったんだろう。
そこから満里奈とキツネ目オヤジは付き合うことになった。会うのは月に二、三回。場所はほとんど一人暮らしをしていた満里奈の家だった。たまに満里奈の家の近所の居酒屋には行っていた。
キツネ目オヤジも自身のスクールとかで忙しそうだったから、満里奈もとくに会う頻度なんかは疑問に思わなかった。
事務所の子でしかも教え子に手を出したって周りに知られるのはよくないからとそいつに言われて、満里奈はこの関係のことは誰にも話さなかった。
ただ付き合って三か月くらい経ったときに、事務所の社員から実はキツネ目オヤジが結婚していて小四の息子がいることを知らされる。
問い詰めるとすんなりと白状したのですぐに別れようと思ったが、もう好きになっていたし、そいつの離婚しようと思っているという発言を信じてしまったので別れることはできなかった。
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次回更新は1月7日(日)、18時の予定です。
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