生還
今の私は幻想と現実の区別もつかない
永遠の迷子なのかもしれません
いいえ、やはりそれは綺麗事に過ぎず
逃避行を浪漫飛行と勘違いしているのかもしれません
誰も真実を教えてはくれず
正解など探しても見つかる筈もなく
全人類を敵視し
戦うことにも疲れ果て
逃げ回った先にあったのは
深い深い闇でした
やっと見つけた居場所だと安心しました
ここなら誰にも邪魔されない
傷つけられることもない
安らかな平和しかないと
心からそう信じていました
それなのに
世界はあまりにも残酷で
静かな闇にまで追い出されてしまいました
ぽつりと光に投げ込まれたのです
私はまだ何も知らない赤子のように
家から締め出された不良少女のように
裸で
無一文で
ただそこに立っているしか術がありませんでした
私を辱しめた
闇を恨み
光を忌み嫌い
乱暴に振る舞うことも
すべてやりました
やり尽くしたのでしょうか?
私は世界と仲良くする気に
少しなったのかもしれません