5.私の診断法

頚椎症は、何番頚椎に異常があるかにより症状が異なり、治療法も異なります。

・1番2番頚椎間に異常があると、偏頭痛や視神経疲労や耳鳴りがおこりやすくなり、食欲減退や吐き気や目眩をおこすこともあります。天柱穴や風池穴付近に痛みが生じるのは、膀胱経・胆経に影響が及ぶ為だと、私は考えています。

・3番4番頚椎間に異常があると、三叉神経支配領域での障害(前腕・上腕・肩関節に現れる五十肩症状や、眼筋の劣化による視力調節機能低下)がおこり、頑固な肩凝りや、頭重を伴いやすくなります。

肩中兪・肩外兪・肩井つまり小腸経・胆経に影響が及ぶ為だと、私は考えています。また、脊椎神経を介して小腸経で繋がっている小腸兪付近にも影響が連鎖する結果、仙骨変位を原因とする腰痛がおこることもあります。

・5番6番頚椎間に異常があると、胃腸障害・過敏性腸症候群・胃痙攣が起こりやすくなり、頑固な肩凝り・背筋痛の誘因ともなります(不意に追突された場合のムチウチ症や、背部から倒された場合等に見られます)。

肝兪から胃兪にかけての広背筋に影響が連鎖し、膀胱経・肝経・胆経・胃経・大腸経に影響が及ぶ為だと、私は考えています。

・6番7番頚椎間に異常があると、鎖骨・胸骨・肩甲骨に捻れが生じ、胸郭出口症候群や喘息体質や慢性微熱を伴う扁桃機能低下をおこしやすくなります。

 大椎、大杼(だいじょ)、膏肓(こうこう)などの、上背部膀胱経が影響をうけるばかりでなく、任脈や督脈にも 影響が及ぶのが原因だと私は考えています。

・ 新経絡治療での経絡特徴としては、小腸経や膀胱経や胆経や三焦経の虚実が多くみられます。

・良導絡測定値では、胆経や大腸経や小腸経や胃経の左右差が多く見られます。