先日ある新聞で施設入居者、ご家族の話が載っていた。その多くは施設あるいは職員に対する不満だったと思う。 福祉法人の不祥事が紙面を賑わすことも珍しくない昨今、信用の出来る施設があるのかと疑心暗鬼に陥る人も多いだろう。
私も施設に何回か行ったことがある。見舞い、見学、ヘルパー実習のためだ。
ヘルパーの資格を取るには数日の施設実習がある。入居者に比べ職員の数が少ないのには驚く。
食事が自分で満足に出来ない方も居られた。実習では私が介助したが、毎日はどうされているのか。食事の時だけ介助に来る家族の方も居られたが、現場はかなり厳しいのではなかろうか。
職員を増員する予算がないのか、基準に沿っているのか、その施設の事情なのかは分からなかったが、職員はとにかく忙しい。駆けずり回って居られる。
家ではトイレも行けたのに、おむつを当てられ寝たきりになった、というご意見のある一方で、入所したおかげでトイレに行けるようになったという話もあった。
施設のせいだと思われるのであれば、やはりご家族が事情を聞き、納得出来なかったら、別の手段を考えられてはどうか。泣き寝入りでは良くない。
息子さんが施設のやり方に不満を持ち、連れ帰り、ご家族で介護されているという話もあった。
訪問ヘルパーや訪問看護などを利用することも検討されてはと思う。
手を縛られていた云々。私も今回は縛った。錯乱などがある場合は危険なのだ。私は一人に付きっきりなのに、せざるを得なかった。
その方の状態は分からないが、高齢者は環境の変化に付いて行けず、往々にして錯乱に陥ることを、姑の二度の入院で知った。
姑もそのせいでベッドから転落、骨折したのだ。
二人ほどの夜勤では対処が難しいと思う。ご家族が本人の状態を現場で見て判断されてはと思った。
少子高齢化はこれから益々進むだろう。施設だけではまかなえず、二十四時間の訪問介護が必要になるだろう。