3 高熱との闘い
■2021年12月22日
深夜0時、妻は突然高熱を発症した。入院直後と同じ幻覚症状が現れ、もがき苦しんだ。看護師さん等誰もいない空間で、本当に妻の命を助けられるのか? 不安と張りつめた緊張感の中で自問自答し続けた。
痛み止めを服用させてマッサージを繰り返し、身体の硬直をほぐしてあげた。氷嚢で頭を冷やし、首元を濡れたタオルで拭き、更に熱いと言えば扇子であおいだ。身体が硬直し始めたら、再びマッサージして全身をほぐしてあげた。これを繰り返す以外に手段がない。
そして、希望の朝陽を迎える頃、高熱は下がった。妻は痛みに耐え続け、疲れ切って眠りについた。
「よく頑張った。よく耐え抜いた」
妻は当初の計画通り、病院のリハビリに向かうと言う。慎重に身体へのダメージを見計らいつつも、希望に従った。今は乗り越えるべき時かもしれない。
リハビリ室は総合病院の1階にある。5階で働く看護師2人が妻の所に降りてきて下さり、笑顔でエールを送って下さった。