〔目標遊園地に到着〕と恵の警告で3人は緊張が戻った。

目標は大型トラックで5体のチャリオットを載せているらしい。

恵のセキュリティーホールにウイルスプログラムを設置していつでも起動できるようにした。ウイルスプログラムで機能停止するはずだ。

〔目標地下鉄各駅に到着〕と恵の警告。

同じように恵のセキュリティーホールにウイルスプログラムを設置していつでも起動できるようにした。

〔目標国会に到着〕と恵の警告。

同じように恵のセキュリティーホールにウイルスプログラムを設置していつでも起動できるようにした。

冷静に考えれば簡単な話だ。

目印付きのセキュリティーホールにプログラムを仕掛けスイッチを押すだけ。

とても簡単。

恵〔敵、作戦開始時間〕

チャリオットが出現起動しドローンを放出しターゲットに攻撃をする直前を狙い順に停止ウイルスが起動するように設定している。

逮捕するために相手に起動させてからでないとならないのだ。

ウイルスプログラム起動。

……チャリオットの数体が動いている?

啓介「おい、恵。何故奴らは動いているんだ?」

恵〔……ウイルスプログラムは正常に作動。コントロールのプログラムは停止しているはずよ〕

健吾「ならどういうことだ?」

恵〔コントロールではないの……彼らは生まれて初めて自分の意思で動いているのよ〕

ノートパソコンに遠くの光景を映し出す。

複数からチャリオットのドローンが射出される。

運がよかったと言うべきか……。

攻撃対象が人間ではなかった。

中に人がいるのかどうかはわからないが高層ビルに全部のドローンをぶつける。

窓ガラスが割れ大きな爆音と炎が上がる。 

きゃーーーという悲鳴。

群衆となり四方に逃げまどう人たち。

動き出した車に衝突し車はかまわず走り去る。

最悪の事態だ。

恵はあっけにとられ動けない。

知能は高いが心は子供かもしれない。

啓介「おい、あんたらはここの警察をまとめて避難誘導を指揮しろ。俺はあいつを止める」

警備用ドローンをハッキングしてチャリオットのドローンに衝突させる。

上空で爆発が起きたが被害は少なかった。

それどころか未知の敵相手に戦う何かがいると騒ぎが起きた。

不測の事態が起きた時のために警察などに説得していたらしい父さんの仲間が何かを投げる。

……どういうつもりだ?

観察しているとチャリオットのドローンに当たり液体が漏れた。……これはペンキだ。

カメラがペンキに当たり沈黙したまま下に落ちる。

チャリオットは装甲は厚そうだがカメラを潰せば動けないはずだ。

「おい、これを投げろ」という掛け声に人々は集まり異色の球投げ大会と化した。

風船はどれだけでもあるらしい。

啓介「おい、恵。しっかりしろ、チャリオット全機を止めろよ」

場所は地下鉄各所遊園地国会でまだチャリオットは動いている。