第3章 遂に独立。日本で創業
商売で印象に残った五つのこと 日本の会社が100%良品を作れるわけ
この間の商売で印象に残った五つのことについてお話しします。これらは私のビジネスに大きな影響を与えました。
●一番目は日本の会社はどうして100%良品を作れるかということです。
発端は、数社を経由して有名な携帯電話会社に提供したブルートゥースに使うニッケル水素電池の品質管理でした。
2004年11月、四社の品質管理者を連れて上海へ行き、電池会社の工場を視察しました。四社の品質管理者は現場に行く前は「電池の製造工程をあまり知らないから現場を見るだけで日本に戻る」と言いました。
ところが、午前9時から職場を見終えたら、100ほどの質問をしました。例えば電極板の切断刃の研磨回数、指サックの交換頻度、火花の品質への影響等いっぱいありました。
その日午後の便で帰る予定でしたが、チケットをキャンセルして現場の作業社員を呼んだり、記録データーや試験資料を見たりして、深夜1時まで質問を繰り返しました。
その後日本に戻っても、いろいろ指摘されたことに対する改善策についてメールや電話や写真等で確認が行われました。すべて納得してもらうのに約二ヶ月かかりました。そして最後には「電池の品質を100%保証してください」と言われました。
【前回の記事を読む】もちろん良いことばかりではありません。喧嘩や脅しへ発展することも…