進化の中では最も後に出現した生物で進化した生物といえます。その中でも、最も脳が発達した生物が霊長類です。霊長類は身体に対する脳の比率が他の動物に比べ格段に大きく、中でも人間の脳は特に発達しているといわれています。そのため人間だけが道具を使ったり文章を残したり、文明というものを創ったといわれています。
「人間ってすごいんだ」と思うかもしれませんが、人間はまだまだ新参者(しんざんもの)、地球の中では新入りです。身近にいるゴキブリは2億年以上前から生息しているといわれていますし、魚や貝も、形を変えずに今も生きている生物がたくさんいます。
それらの生物は長い年月、途絶(とだ)えることなく生き続けている大先輩の生物なのです。しかし人間が特別なのは前述したように脳の発達です。脳のはたらきは諸説ありますが、私は「基本的に自分自身を第一に考え、より幸せでいられ、最終的には自分の種(しゅ)を繁栄させ遺伝子を残すことを考えるはたらき」だと思います。
このはたらきは生物にとって素晴らしいことであると同時に、とても危険なことだと思います。なぜならこの脳のはたらきによって、楽しい人生や最高の思い出や、最高のパートナーも生まれますが、それと同時に病気や犯罪、悩みや戦争までもが起こってしまうからです。そんな人間の身体をもう少し説明したいと思います。
人間のからだは工場よりすごい!!
人間の身体は1つですが、実はそれぞれの部分に分かれていて、役割が全く違っています。例えば心臓には血液を送るポンプのようなはたらきがあります。目は周りのものを見る役割があります。
その一つひとつがとてもよくできているのですが、実は多くの臓器や部分で行われている役割は1つではなく、何個ものはたらきをしています。
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