第1章
改善の前に
1.企業の目的は2つ。1つ目は「儲ける」こと
目的は、2つ。まずは、儲けること。
企業活動の目的は、一般的な、お客様、株主、社会と従業員とその家族に貢献すると言っているが、日々の活動の中での本音は、「儲ける」こと。
良い品を、早く・安く造って、タイムリーに納める。その結果として、利益を生み出して税金を払い、従業員に給与・賞与を払う。こういうことを高校、大学を卒業して初めて社会に入ってくる人達に話し、伝えている。
その時に比較の事例として使うのが、「公務員と会社員の違い」。
例えば、市役所の市民課に行って住民票のコピーとか戸籍謄本を依頼に行く時に、市民課の方々の仕事っぷりを思い出していただくと、大抵は昨年、一昨年と同じような対応、スピードでキッチリとやっていただける。
申請書を提出して2、3分もすれば、期待した書類が準備され300円程度を支払って満足している。我々利用者の期待もそれ程格段のスピードアップとか、価格ダウンは要求、期待をしていない。
これらに対して私企業では、以前と同じような仕事の繰り返しも多いが、根本的には昨年よりもより良い品物を、より安価で、より早く提供してお客様に喜んでいただき、満足してもらって次回からも同じように買っていただけるようなモノとサービスの提供を心がけている。合わせて、競合する他社と比較して質・量・コスト・タイミングが勝ることが必要となってくる。
これらのためには、日々少しずつでも改善をして競争力を上げていくことが使命であり、その結果として得られた利益分が従業員に給与・賞与として配られる。合わせて、会社としては、将来の企業継続・発展のために新製品・新技術開発や新商品準備、投資、営業活動や人財育成にも使われる。
とにかく、止まらずに継続して改善し続けることが大切で、「儲け」を大きくすることをしつこく話し、伝えている。