読者の皆さん、
福島原発事故であれだけの苦痛を受けなければならなかった住民の人たちの補償が30万円、これが妥当な金額なのですか? 被害者の方たちは責任を取るべき何か悪いことをしたのですか?
これで被害者の原状回復がなされたのでしょうか? 被害者にとって30万円という金額を得るために訴訟を提起するコスト計算が成り立つのでしょうか?
訴訟にかかる時間とコストはどう経済計算するのでしょうか。一部のボランティアの人たちが負担しろとでもいうのでしょうか? 被害者は泣き寝入りをしろというのでしょうか?
被害を受けた人たち全員が実務上の不都合なくクラスアクションという形で訴訟に参加し、全員が救済されなかったのでしょうか? なぜ原発の製造メーカーで問題の商品を販売することにより膨大な利益を得てきたGEが責任を回避できるのでしょうか。
なぜ営利企業である東電やGEが一義的な責任を取らないのですか? なぜ利益を求めて投資をした株主や融資をした銀行が直接的なリスクを取らないのですか? 国民の税金が被害者救済に当てられる前に、なぜこの人たちに責任を取らせないのですか? これが資本主義のありかたなのでしょうか?
「和をもって尊し」で物事の善悪に目をつむり、悪にも妥協する日本社会、物事を穏便に片付けるため〝災難〟や〝自然災害〟と称し弱いものにつけを回す社会、これが日本ではないでしょうか?
このような疑問を抱く筆者のバランス感覚はそれ程くるっているのですか? アメリカボケをしているのでしょうか?
皆さんに対し筆者の素朴な質問を投げかけることにより、この章を終わりにしたいと思います。