第二章 財政再建シミュレーションの検証

財政再建計画の概要

シミュレーション3では、現在、緊縮財政反対派が強烈に主張している財政出動拡大政策を詳しく検証しています。

現在、日本の財政を維持するためには、日本経済は年率2・0%の経済成長を維持しなければなりません。仮に、これだけの経済成長を促せるだけの財政拡大を行った場合、日本の財政はその時一体どうなってしまうのか?という点を、ここでは詳しくシミュレートしています。

シミュレーション4では、消費税の増税と社会保障費の削減による財政再建案をシミュレートしてみました。

その内容は、現在、増え続けている社会保障費を抑制するため、年金、介護費用の支出分に関しては、あくまで保険料収入と地方負担分だけで賄える範囲だけとし、それでも財政均衡が図れなかった場合、その足りない分を消費税の増税を行って財政の均衡が図れるのかどうかを計算しています。

シミュレーション5では、シミュレーション4とは対照的に、日本政府の財政が破綻する前に、一気に社会保障制度自体を整理し、残った財産を今まで支払った保険料に応じて、国民に清算分配する手法をとった場合の計画となっています。

そしてシミュレーション6、7、8では、実際の移民計画の具体的な規模について、詳しくシミュレートをかけてみました。ここでは、現行の社会保障制度には全く手を加えず、また一切の増税を行わないためには、一体どれくらいの規模の移民を受け入れれば良いのかを詳しく検証してみました。