運命の出会い

玲子はちょっとほほ笑み、「わかったわ」と言って、トートバッグを手に店の中に入っていった。しばらくすると、バイクに乗った笑顔の千佳がやってきて、圭の横の椅子に座る。

「ねえねえ、明日は約束通りウインドサーフィンを教えてくれるわよね。私がバイトで貯めたお金と、親にも少し協力してもらったお金で、新しい道具を買ったのよ。明日は圭の後ろについて沖まで出ていくつもりよ」

千佳が嬉しそうに話をしていると、シャワーを浴び終え、ワンピースに着替えた玲子が店の外に出てくる。

圭が紹介する。

「玲子、ここに座っているのは、明日ウインドサーフィンを教えることになっている千佳ちゃんだよ」

玲子が挨拶をする。

「初めまして、千佳ちゃん。玲子です。午前中、前の海で圭にサーフィンを教えてもらっていたのよ」

突然現れた玲子に驚きを見せる千佳に向かい、玲子がちょっとキツイ調子で言う。

「この後、圭のことは千佳ちゃんに任せますので、私はもう帰ります」