ママたちへの直訴状
僕はこの世に出てきたばかりの赤ん坊
生まれた月の同級生を代表して一言
ほんの数週間前の昔 僕が生まれた日
ママは僕があんまり出てこないもんだから
力尽きそうだったけど
元気な僕に会いたいからうんと頑張って
僕もうんと頑張ってやっと生まれてきた
ママの声はお腹の中で聞いていたから知ってたけど
顔ははじめてみたよ「はじめまして」って
僕が生まれたことを家族中が喜んで
パパなんて転げまわりそう
でもこの頃ママは疲れている
だって僕に三時間おきにおっぱい飲ませるし
オムツを替えたり沐浴させたりしてるから
ちゃんと寝れていない ごめんね
ねえママ聞いて
僕たちも大変なんだよ
魔の三週間目とやらがやってきてね びっくりばっかり!
今まで僕たちは母親温泉にぷかりぷかり浮かんでいて
お腹がすいたことなんてないし おしっこやウンチは気にもしなかった
でもさぁ この世に出てきたら頑張らなきゃいけないことが多くて!
ちょっとしたカルチャーショックだよ
寒いしお腹がすいたら自分でチュッチュッコしなきゃいけないし
ウンチおしっこがこんなに気持ち悪いなんて知らなかったよ
本当にママのお腹の中は魔法の国だったよ
僕たちは本当におちびさんで
もうここはママのお腹じゃないよって
気がつくまでに時間がかかるんだ
この世の中のシステムに気がついていってる途中
少しの間訳のわからないフンギャーを繰り返すけど
人生のお勉強中なんだと大目に見ててほしいなぁ
お願いします
生まれた月の代表 僕より