ところが、千枝実は私をそこの穴に誘導したのだ。激しく揉み合いになり穴に落ちてしまった。そして頭から血を流し千枝実が死んでしまった。
私は動物の仕業に見せかけるため、別荘の台所にあった包丁でお腹をえぐって内臓を引きずり出した。
それから急いで別荘に戻った。直子と舞が起きるのを待ち、私も今起きたように装った。
そして、千枝実を探しに行き、千枝実の遺体を見つけ、混乱する2人の姿。私を疑っている。次は直子と舞の番だ……。飲み物を出しても私を警戒している。直子と舞が警察に連絡をしてしまった。時間がない……。どうしよう……。
直子と舞はお腹が空いてキッチンへ行った。するとあの汚い男があらわれた。私が近くにある薪で男に殴りかかった。直子と舞はこの男が犯人だと思い込んだ。
ラッキー!! 動物の仕業ではなく、この男に犯人になってもらうことにした。
私は手袋をして、男が持っていた包丁を持ち、眠っている直子と舞を殺した。
千枝実と同じ死に方に見せかけるために、腸や内臓をひきずり出し銀バケツに入れた。
遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。結局私は捕まった。
本当は、その銀バケツを私と男の全身にかけて、揉み合いの中、私が男を刺して殺すっていうシナリオだったんだけどな……。もう少し時間があれば完璧だったのに……、とぶつぶつ言いながら舌打ちをする。血だらけの腕に手錠をかけられて車に乗り、警官の隣で眠りにつく。
「315番起きなさい」
私は夢から目を覚ます。私が灰色の壁に書き続けた正の字だらけの部屋だった。
夢だったらよかったのに……。