【前回の記事を読む】「なんのために神を信じているのか」自分の信仰に悩む少女。告解したことで彼女は…。
15才(中学3年秋~中学卒業) 1971年10月27日(水)~1972年3月16日(木)
12月4日(土)
来週から定期テストが始まります。私は、自分でいうのはおかしいけれど、授業中は、わりあいにまじめに聞くほうなのです。私はいつも話を聞かない時はうわの空で人と同じくらい聞いていても人の半分も覚えていないのです。だからそのために人よりもよく聞くようにしようと心がけていました。
それがこのごろクラスの人達の目が私の方ばかり見ているような気がしてなりません。私の気持ちがそんなふうにさせているのかもしれませんが……。
授業中先生が話をなさる時に、時々私の方を見て考えながら話してらっしゃることがよくあります。それにみんなは先生は、私がまじめに授業を受けるので私のほうを見て教えていらっしゃるように思いこんでいるのです。
私は決してそんなにまじめではありません。それに先生方だって決して私だけに教えていらっしゃるのではないと思います。私もあまり熱心すぎたのがかえってよくない結果にみちびいたのではないかと反省しています。
でも、そんなこともたびたびあったのに、私は、そのことを鼻にかけていたらしく、先生が少しでも他の人のほうへ向くと、しっとを感じ始めました。私にとってそんなことはとてもいけないことです。それなのに、私は先生から目をとめられていたのがほこりだったかのように思えて自分がとてもなさけなくなってきました。
初めは、私が熱心に学べば、きっと他の人達もまじめになって、少しは勉強のことも考えてくれるだろうと思っていたのが、私への憎しみといかりにもえた目で私をにらみつける人が多くなってきたのです。私は自分を作るために、自分のために勉強しようと思っていたのに、他人からの圧力で考えが変な方向へ移っていくようです。
これからもこのことは続けて自分の役に立てたいと思うけれど、友達がはなれていくようで少しこわい気持ちになります。みんなやる気になってくれたかしら、今度はききめがあったようですけれど、あまりみんなを刺激することはやめたいと思います。人を憎むことは恐ろしいことですから、みんなをそんなふうにしたくないので……
☆いつも自分から恥をかきましょう。そうすれば他の人は自信を持ち、勇気がわくから、何でも私から先に手本を見せることです。みんなもそれに従うでしょう。
12月6日(月)
定期テストが始まりました。
第1日目 国と数 とてもむつかしかった。