【前回の記事を読む】「新しいことは一気に変えない。ちょっとずつ」滑らかな改善が夫婦円満のコツ

第3章 パパの心と行動をプラスにする33のプチ工夫

ママとの関わり方15のプチ工夫

◉基本スタンス

②調整力こそが夫婦力

前回と今回、ママの言っていることが、真逆だった。こんなことはありませんか。

「外食はもったいない」

と、言っていたのに、急に外食したいと思いつきで言ってくる。こんな時、正しさを求めていては、身が持ちません。

変化は実に厄介なものだと思います。"自分が起こしたい考え方、行動の変化は、当たり前のように相手に求めてしまう。しかし、相手の変化によって、こちらが変化の影響を受けると感じた時には、抵抗を示す"。

どうやら、夫婦生活では、「変わる」ことへのストレス耐性を持っておく必要がありそうです。

なぜでしょうか。理由は以下の通りです。

①先行きが不透明な時代、変化が前提であり、その変化はこれからも続くことになる

②自分も気づかないうちに考え方、行動が変わってくる

③ 自分の変化は気にならない。しかし相手の変化が自分に影響が及ぶと、途端にストレスを感じるようになる

④ゆえにストレス耐性を持って、調整する力が必要である

 夫婦生活は長い会話である ──ニーチェ(哲学者)

つまり変化を前提に日々調整するために会話し続ける必要があるのではないでしょうか。ですから、死ぬまで対話し合える関係こそ、夫婦円満の秘訣かもしれません。

また変化は、仕掛ける方には心地よく、変化を受ける方には負担になりがちです。例えば、社内の組織変更が発表される際に、経営者は

「今回の組織変更は、これからの時代に変化対応し、必要不可欠な改革です」と説明します。しかし、従業員は

「何だよ。またかよ。体のいい変化対応理論を持ち出して」とギャップが出てくるケースも良く聞きます。

"変化"は変わる方には都合よく、受ける方には負担がかかりがちです。最初は受ける側であったとしても、一歩踏み込んで一緒に調整することが必要です。このことを理解するだけで、心が軽くなるのではないでしょうか。