【前回の記事を読む】パートナーを大切にするポイントは「相手の関心に関心を持つ」こと
第3章 パパの心と行動をプラスにする33のプチ工夫
ママとの関わり方15のプチ工夫
④社長への胡麻摺りより、ママへのポジティブメッセージ
米ワシントン大学で心理学者のジョン・ゴッドマンはポジティブとネガティブな言葉の割合における、その後の人間関係に関する調査1) を行いました。その結果、ポジティブとネガティブの比率、ポジティビティ比が一定の比率を下回った場合、その後の人間関係が破綻する可能性が高まるという研究結果を発表しました。
ポジティブな言葉とネガティブな言葉の比率
親子の場合 3:1
上司と部下の場合 4:1
恋人・夫婦の場合 5:1
親子関係ではネガティブの3倍ポジティブの言葉を使う必要があり、上司と部下の間では4倍。しかし恋人・夫婦関係はネガティブな言葉の5倍、ポジティブな言葉が人間関係の継続に必要という結果でした。
僕が初めてこのデータを見た時、親が子供へ小言を言う比率は多少高くても許されるのだなぁと、一瞬ホッとしました。しかし、仕事のメンバーよりも、妻の方がポジティブ比が高い必要があることにゾッとしました。
取引先のお客さんや、自分の会社の社長に気を使わない人は少ないと思います。しかし、一緒に暮らしているパートナーに対してはどうでしょうか。つい雑なコミュニケーションによって思いつくままに、ネガティブな言葉を発し合っているかもしれません。だからこそ、ポジティビティ比を思い出し一瞬ぐっとこらえたいところです。しかし、頭では分かっていても行動に繋がらない。ここが実生活で難しいところかもしれません。
僕の経験では、自分の気分が乗らない時、ポジティブな言葉を発するのは少しハードルがあるような気がします。ですからネガティブな言葉を発しないことが、現実的な対応。その際、特に有効なのが"間"を使うことです。"間"とは、空間と時間です。
・空間を使う→場所を離れて、ネガティブワードの発言を避ける
・時間を使う→自分の発言タイミングを遅らせ、ネガティブワードを避ける
世界で一番エネルギーを使うべきは会社の社長ではなく、ママ。雑になりがちな身近なコミュニケーションこそ、一瞬こらえてネガティブ言葉を避けましょう。