一般にアマチュアの場合、ワンラウンド(18ホール)プレーして、基準打数72を下廻る人は少ないが、男子プロなどの場合、バーディーやイーグルもよく出るので、トーナメント競技の四日間を平均して、60台でプレーする選手もよく出てくる。

仮にワンラウンド68で廻ったとすれば、基準打数が72のところでは、4打少なく打って終了したことになり、その日は4(フォー)アンダーで廻ったことになる。しかし、スコアの内容は様々で、例えば4バーディー、ノーボギーかも知れないし、5(ファイブ)バーディー、1(ワン)ボギーかも知れない。あるいは、1イーグル、4バーディー、2ボギーだったかも知れない。

アマチュアでは、前述のようにアンダー(72を下廻る)で廻る人は少ないので、逆に○○オーバーと表現する。

ただ、アマチュアでも、ハンディキャップ(優劣を平均化するための負担条件。プロにはない。略してハンディと言う)9以下のシングルプレーヤー(一桁ハンディ)ともなれば、グロス72~80くらいの間で廻る人も大勢いる。パー72の場合、ハンディ0の人で78なら(78−72=6)6(シックス)オーバーということになる。

ハンディ9の人なら(78−9=69・72−69=3)でネット3アンダーとなる。アマの中でもビギナーをやっと脱出したとしても、普通のアンダーとかオーバーとかの表現ではなく、ハンディキャップを使って調整している。

一般的にはアウト、インの打数の合計を言い合い(110とか115とか)納得しながら相槌を打ち、お互いの下手さ加減を証明するが、それがまたたまらなく楽しいのである。テレビでぜひ一度ゴルフ中継をご覧頂くことをお奨めします。ゴルフの虜になること受け合いです。

「奇跡の十八番ホール」の前段が少し長過ぎましたが、今度は余談抜きで愈々本題に入ります。

※グロス(ハンディを入れないスコア)、ネット(ハンディを入れたスコア)

二〇〇一年十一月十五日~十八日迄の四日間、ゴルフ国別対抗戦、EMCワールドカップ(w杯)は、静岡県太平洋クラブ御殿場コース(パー72)で、二十四カ国、四十八名の世界最強プレーヤーが集まって開催された。本大会は、一九五三年にカナダカップとして始められ、一九六七年からw杯と改称された国別対抗戦で、二〇〇〇年より世界選手権シリーズに組み入れられている。

本大会の日本での開催は三度目で、一九五七年霞ヶ関C・C(カントリー・クラブ)で開催された第五回大会に於いて、中村寅吉、小野光一組が優勝し、日本にゴルフブームを巻き起こすきっかけを作ったのである。競技方法は、初日と三日目が各ホールで、チーム二選手のうち良い方のスコアをとるフォアボール方式。二日目と最終日は、チームで一つのボールを交互に打つフォアサム方式で行われる。

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