私の読書遍歴

ゴルフの起源と競技の基本、そして奇跡の十八番ホール

この表題を見れば、話がゴルフのことだと直ぐ理解頂けると思います。そこで、ゴルフをご存じでない方のために前段は、この面白いスポーツの起源と現代の競技方法等について、簡単に述べてみたいと思います。そしてその理解が少しでも深まったところで、本題の「奇跡の十八番ホール」を読んでみて下さい。

ゴルフは現在日本でも野球やサッカーに匹敵するほど一般に普及してきていますが、それら二つと違うところは、基本的にこの競技が個人競技であるということです。言うならば自分自身の技量が凡てなのです。ただ、今回後半にお話しする国別対抗戦は、ゴルフとしては比較的珍しい団体戦です。年一回、世界の強豪が集まり、大袈裟に言えば、国威をかけて戦うのです。テレビで観戦していても、つい手に力が入るのもやむを得ないでしょう。

それではよく伝えられているゴルフの起源について、多少余談を交えて述べてみます。一般的にものごとの起りや、その発祥地がどこであるかなどということは、スポーツ関係にしろゲームなどの場合にしろ、その歴史が古ければ古いほど真実が分からないものです。また、いつ発祥とすべきなのかその判定が中々難しいのです。

例えばサッカーは現在では、イギリスがその発祥地として定着していますが、紀元前のギリシャやローマ時代でも、丸い物を足で蹴って遊んでいたという記録があるとなれば、ルールや競技方法が確立されていなくとも、当時既に現代のサッカーの原形をなしていたということになります。前述の判定基準の難しさもこの辺にあるわけです。

現に日本の国技と言われている相撲などは、日本のものだと誰もが疑っていないのですが、史実を掘り下げると、五千年前、古代バビロニア遺跡から二人で取り組みをしている人形が発掘されていますし、二千五百年前、エジプトのナイル川近くの壁画にも似たような絵が描かれているのです。

このようにものごとの発端というのは、人間としてその真実を知りたいのだが、大半は長い歴史の流れの中に埋没してしまっているものが多いのです。