中高生は、部活と勉強を両立させる期間
中学や高校になると、流石に子供の遊びは卒業。代わりに、部活が忙しくなる。そして受験が無ければ中学または高校の卒業まで部活を楽しむ事ができる。それから当然勉強にも多くの時間を割かないといけない。文武両道を実施する年代だ。そして自分で考える力と自分の意見を表現する力を養い始め、自立するための準備を行う時期ではないだろうか。
また社会の仕組みや人間の“生”が判り始め、友達と議論し始める時期でもある。そんな時期に、貴重な時間を受験に使うのは大変モッタイナイ。
高校では、日本人が不得意とする外国語の勉強にも力を入れて欲しい。特にやる気のある学生には第二外国語を学べる機会を提供してはどうだろうか。受験をする場合、一般的に少なくとも半年以上は受験勉強に集中する。3年の1学期を終えてからだ。長い学生では2年程塾に通う子供もいる。そして大学受験の場合に失敗すると、もう1年受験勉強に取り組む事になる。要するにムダな時間をもう一年過ごすと云う事になる。
受験勉強はほぼ一人の世界に入ってしまうため、友達とのコミュニケーションが減ってしまうのである。人間形成をするために大事な時期に、本来行うべき友達とのコミュニケーションを削ってまで受験勉強すると云う事は、絶対に回避させたい。但し大学への入学となると、ある程度の選抜できる仕組みが必要となる。その方法を次に考えたい。
打開に向けた取り組みは?
アメリカの高校生はACTまたはSATと云う統一テストを受け、その結果及び高校での内申書的な情報と、場合によっては面接等を経て大学が入学を認める制度になっている。このACTまたはSATは複数回受験する事が可能で、その中で良い成績の分を、進学を希望する大学に報告できる仕組みになっている。入学はACTまたはSATでの各大学が指定する点数を取れていれば基本入学ができる。
この“大学が指定する点数”の意味は、云ってみれば足切りの点数である。また日本の高校に通う高校生がアメリカの大学に入るためには、通常ACTやSATの代わりにTOEFLと云う英語のテストと内申書を提示する事が求められている。そしてこのTOEFLも何回でも受験可能である。
また大学院に入るには、GMATまたGREと云う統一テストを受験する。GMATは主にMBA等のビジネス系の学部に行く学生のためのモノで、GREはそれ以外の学部に行く学生のために有る。これも何回でもテストを受ける事ができ、その中で一番成績が良いモノを申告できる。日本が参考にする仕組みはこれである。