小説 『お世話になります』 【第4回】 英公 「かなり若い美女と劇的な出会いをしたんだ」…49歳独身エリサラが出会ったのは、25歳の美女だった。 【前回記事を読む】「実家暮らし」と言う彼女をタクシーで家まで送った…後部座席で身体を寄せてきた一瞬、いい匂いに爆発しそうになり…英介のオフィスは菱井ホールディングス自社ビル三十階ある中の二十七階にあった。「おはようございます。風間部長」同じ経営企画部の課長でプロジェクトリーダーである赤尻が声を掛けてきた。「昨日はお疲れ様でした。私も正直参加したかったのですが残念ながら先の交渉がありましたので、次…
小説 『ヘルメスの遺児』 【第6回】 小林 正仁 インターホンに出ると「城東警察署の者です。例の件で、お話を聞きたいのですが」と。すぐにドアを開けると… 【前回記事を読む】SNSで知り合ったという女性3人が、連れだって警察にまで来て“あるもの”を見たと…しかし現場には何の痕跡もなく…俺は改めて、この鑑識課の課長を眺めた。長身で無駄な肉はついていない。細身の体でありながら『仕事』の時は、重い鑑識道具を担ぐ力強さを持っていた。俺はスーツのポケットから例のジッパー付きのビニール袋を取り出すと「これ……何ですが?」と鑑識課長の整った顔の前に出した。鑑識課…