【前回の記事を読む】「ハラスメント」の悪循環…原因は「絆ポイントが貯まり切っていない」から?

3「絆ポイント」を貯めるために求められる四つの「チカラ」

①「視力」

具体的に「絆ポイント」を貯める「チカラ」を見ていきます。

一つ目のポイントは「視力」。1.0とか、0.5とかの視力ではありません。眼から入ってくる情報にアンテナをきちんと張って、取るべき情報を漏らさず取るチカラ。いわば「視る」力=「視力」の強化が必要です。

見え、聞こえる状況、情報を漏れなく収集する「観察力」を磨くこと。

例えば、「表情」「髪型」「服装」「服飾」「掲示物」「会話」「フロアの景観」「繁忙度」等々。この辺りに無関心では、絆ポイントなど貯まりません。視界に入ってくる情報を逃さず、その場、その時間で最適なアプローチ、立ち振る舞いを心掛けることです。

・表情からは体調や機嫌、心理状態が読み取れるかもしれません。

・掲示物を見れば、どんなキャンペーンを実施しているのか、分かるかもしれません。

・表彰状や装飾品を見れば、その人やその会社が大切にしていることが分かるかもしれません。

些細な話かもしれませんが、とても大切なポイント。「今日は一年で一番忙しい」という年の瀬。「上野アメ横の商店」のお兄さんに、道を尋ねるとどんな反応をされるでしょう。阪神タイガースのカレンダーが飾られている応接室で、巨人の日本シリーズの話をした時、凍りつく空気を誰が払ってくれますか?

目から入ってくる情報に差はありません。あとはそれをキャッチできるか、スルーしてしまうか? ただ、それだけの違いです。

最近は女性の髪型が変わっていることを褒めると、それだけで「セクハラ」になるようですが、前述の通り、相応の絆ポイントが貯まっていて、信頼関係がある人同士なら、そんな些細な誤解は誤解にならず、むしろ自分への関心の表れ、とポジティブに受け取ってくれるはずです。