【前回の記事を読む】ロックンロールから「ロック」へと産声を上げたビートルズ、デビューアルバムに迫る!

第2章 Please Please Me

『P.S.アイ・ラヴ・ユー』

“P.S”という通り、手紙をテーマにした曲です。ゆったりとしたメロディと優しいハーモニーが際立つポールのラヴ・ソング。この曲もリンゴではなくアンディ・ホワイトが担当。ドラムの音を際立たせない、クローズド・リム・ショットが綺麗に響く一曲。(赤盤収録済)

『赤盤・青盤』にはカバー曲が収録されていないので、今作の『黄盤』も同じようにオリジナル曲のみにしたいと思います。ですが、ビートルズをあまり聴いたことのない方、また“ビートルズに触れた”方へ、この曲もお勧めします。

『アンナ(ゴー・トゥ・ヒム)』

初期のビートルズにはあまりない、ジョンのスロー・バラード(アーサー・アレキサンダーのカバー曲)。ゆったりと心地良いメロディとは逆に、ハスキーで力強い声が乗りながら、全体の印象を切なく変えています。

当時あまり知られてはいなかったこの曲は、ビートルズのカバーで有名になったと言ってもよいかもしれません。ビートルズが歌うことで、オリジナルが知られるというのはよくあることです。寧ろ知らないまま、ビートルズの曲だと勘違いする人もいるはず。