【前回の記事を読む】結婚を後悔する人は多いが…「相手も後悔している」という事実

新聞の法則

新聞のなかで最も読みやすく書かれているのは「広告」だ。

新聞の法則 解説

中学1年生の夏休みに、毎朝、新聞を読もうと決めた。が、簡単ではなかった。

政治の世界も経済の仕組みもよく知らなかったし、初めて聞く言葉も多く出てきた。新聞記事は一定の知識がないと理解できないし、読者にその問題や事件を考えさせるようにできている。

一方、家電や自動車、食品や不動産の広告は平易な言葉を使い、親切に書かれているから分かりやすかった。しかも、「この商品やサービスはあなたの明日をこんなに素敵にします」と具体的な約束までしているから、読んでいて実に楽しかった。

今になって思うと、新聞記事からは「中学1年生の君にはちょっと難しいかな」と言われた私も、広告には「しっかり勉強してお金を稼ぎ、戻ってきてね」とお客様扱いされていたということだろう。

マジョリティの法則

大同小異の大同に安心しながら、小異の異にこだわることで満足できる人々。

マジョリティの法則 解説

初めて訪れた海外の空港に一人でいるより、羽田空港で多くの日本人に囲まれているときのほうが安心だ。かようにマジョリティであることは居心地がいいが、同時に、自分はまわりの方々とはちょっと違う、特別な存在なんだと思いたがるのもマジョリティの特徴ではないか。

野党の政治家を見よ。野党も一括りにすれば大きな集団だから、皆さん、それに属している安心感をお持ちだ。しかし、あの野党とは一緒になれないという小さな違いにこだわることで大連合が実現しない。それが与党の独走を招いているのだから、私には責任逃れのように見える。

マジョリティを動かすには、マイノリティであることを覚悟したリーダーが必要なんだろう。