3人はその入り口の前で止まり、大きく息を吸い込む。自分たちが今、何をしているのかも認識できない。「何だかこれ、ギリシャの神殿のような建物ね」とソヨが見上げる。「隊長ここでやめましょう。いったん基地に帰りましょう」と、アヤが恐怖に押しつぶされてつぶやく。ケンは本部からの問いかけに思考が戻り、「酸素はまだ残っているか」と、我に返りやめる気は全くない。「まだ3時間は大丈夫です」「もう少し調べてみよう」…
[連載]リップ
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