反対側の窓を見ると車のすぐ横に、道路の真ん中を一両だけの電車が走っていて僕は驚いた。電車と車で共通の信号機を利用して、路線変更の譲り合いでうまく往き来している。でも車との距離がかなり近くて、カーブで曲がる時もスレスレだ。「うわっ、危ない!」一瞬、自分達の車がカーブを曲がる電車と接触しそうに見えた。「ハハッ、大丈夫やけん。車も電車もお互い気を付けとるよ、一応」「でも、ちゃんとした遮断機とか無いし、…
[連載]ギフト
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