【関連記事】「出て行け=行かないで」では、数式が成立しない。「大丈夫? 飲みすぎた?」私は彼の声で、ふと我に返った。お店にはスウェディッシュポップが大音量で流れていた。「ごめんなさい。思い出してた。少し前の奏多とのこと」カウンター越しに奏多はやれやれという顔で、私にもう飲まないように言った。私は自分の目に涙が溜まっていることに気づく。そして、カウンターの下で、彼が、優しく私の手を、握っていた。そ…
[連載]触角
-
小説『触角』【最終回】齊藤 ふみ
バーを出ると、彼の香水の匂いが、夜に静かに溶けた。
-
小説『触角』【第9回】齊藤 ふみ
気がつくと、二人で泣いていて、なんだかそれが、すごく笑えた
-
小説『触角』【第8回】齊藤 ふみ
私は、言葉も、振る舞いも、好きだという気持ちを抑えきれなかった。
-
小説『触角』【第7回】齊藤 ふみ
すぐに私はすべてを諦めて、結局彼のことを考えた。
-
小説『触角』【第6回】齊藤 ふみ
自然と私は、幼少期の出来事を出会って間もない彼に話していた
-
小説『触角』【第5回】齊藤 ふみ
好意がむき出しになっているように感じて、顔が熱くなった。
-
小説『触角』【第4回】齊藤 ふみ
それは、今までにないくらいに、強烈で直接的な感情だった。
-
小説『触角』【第3回】齊藤 ふみ
「あなたは正しく生きられていますか?」同じ質問をされ私は…
-
小説『触角』【第2回】齊藤 ふみ
私はお約束の質問をした。「なぜシャツの専門店なのですか?」
-
小説『触角』【新連載】齊藤 ふみ
「触角」…征服感に、気が遠くなるほど興奮していた。