【前回記事を読む】あくまで友達感覚なんだ、あまりのぼせてはいけない――でも、今日一日だけ楽しもう。あと数時間だけ、彼の連れは私だ「そろそろ行くんでしょ?」料理を手に席に着くと尋ねた。連絡先を自分から聞く勇気はなかった。「うん、あと10分てとこかな」咲元はコーヒーカップを手に取った。「で、連絡先の交換してなかったと思ってさ。昨日は本当に楽しかったから、このままじゃもったいないよね、きっと紫さんもそ…
[連載]冬隣
-
小説『冬隣』【第4回】順菜
安物で囲まれた我が家に帰り、家事をしていたら夢から覚めたような気もした。しかし夢ではない証に、携帯を手放せなかった
-
小説『冬隣』【第3回】順菜
あくまで友達感覚なんだ、あまりのぼせてはいけない――でも、今日一日だけ楽しもう。あと数時間だけ、彼の連れは私だ
-
小説『冬隣』【第2回】順菜
彼はやはり隣の部屋だった。つい昨夜、あの愛し合う声がした部屋…なぜ私はそんな男からの誘いを断らなかったのだろう
-
小説『冬隣』【新連載】順菜
旅先の朝食会場で男性が話しかけてきた。―彼はたった今、会場で彼女とケンカして一人取り残されたばかりだ。なのに私に微笑みかけ…