【前回の記事を読む】「影法師……」とひとり呟いた瞬間、孤独な帰り道が“詩の創作の場”に変わるテレビの画面を点けると、隣の県の観光地グルメ特集が放送されていた。鮮やかな画面で一杯三千円の海鮮丼が紹介されている。食べている姿に見覚えがあった。気が付いたのは、髪の色のせいだろう。二色の茶色。昨日見たアイドルのうちの二人だ。二人は海鮮丼を前にしていた。最初に喋ったのは、赤みを帯びた茶色の髪の毛の方だった…
[連載]アイドルが私の短歌を推していた⁉
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小説『アイドルが私の短歌を推していた⁉』【第5回】すずき
「居酒屋でオフ会しませんか?」ネットで仲の良いフォロワーからのお誘い。「行きたいです!」と返すと、すぐに返事が来て…
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小説『アイドルが私の短歌を推していた⁉』【第4回】すずき
「影法師……」とひとり呟いた瞬間、孤独な帰り道が“詩の創作の場”に変わる
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小説『アイドルが私の短歌を推していた⁉』【第3回】すずき
歌に踊りに一生懸命で、美しい。磨き上げられた宝石のようなルックスで、髪の毛は綺麗なミルクティー色をしていた
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小説『アイドルが私の短歌を推していた⁉』【第2回】すずき
彼と走り去った場所が全てぼやけた背景になる。通り過ぎる人たちが全てモブになる。私のピントが彼にしか合わない
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小説『アイドルが私の短歌を推していた⁉』【新連載】すずき
【フォロワーとの邂逅】「あの」突然SNSのアカウント名で呼ばれて思わず振り返る。声の主は、どこかで見た覚えのある顔だったが…?【小説】