【前回の記事を読む】「来年の海外研修は、アフリカにされませんか」――この一言が予想外の波紋をもたらした「いや、それはまだ……」唯井の困惑をしり目に、マツさんはこの救いの手を見逃さなかった。「分かりました」と、坂本顧問と相談のうえで日をあらため出直す手はずに持ちこんだ。しかも厚かましく従来の旅行会社を聞き出し、「そちらと共同催行でも構いません」と、もう決まったかのように妥協案もしめした。局長も思わ…
[連載]アキレウスの迷宮
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小説『アキレウスの迷宮』【第6回】小池 文平
じっとしているとフラッシュバックしてくる過去の苦い記憶。言い訳のできるような次の逃げ道など、残っていなかった
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小説『アキレウスの迷宮』【第5回】小池 文平
「来年の海外研修は、アフリカにされませんか」――この一言が予想外の波紋をもたらした
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小説『アキレウスの迷宮』【第4回】小池 文平
きっかけは接待ゴルフだった... それ以降、妻は夫の物に一切触れず、コップを買い替え何度も洗う。そしてついに―。
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小説『アキレウスの迷宮』【第3回】小池 文平
気になるのは姉の離婚話ばかりで、とぎれとぎれになる会話。先日まで家族だった男性は姉を庇うように話を始めた。
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小説『アキレウスの迷宮』【第2回】小池 文平
アフリカ最大級のスラムにてテロの視察中、「もっといいのがある」そう言われて奥のほそい路地へ手を引かれていく。
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小説『アキレウスの迷宮』【新連載】小池 文平
「妙な彫り物と関わったせいで、あやうく殺されかけたのだ。」…イラク戦争の翌年、ケニア最大のスラム探検ツアーで…