「オヤ・・・ジ??」口元は「オヤジ」と言いたそうに動いていたが、実際には声になっていなかった。しっかりと確認しなければと思い厨房からあわてて出て、その男性の近くに駆け寄り、今度ははっきりと声に出して言った。「おい、オヤジぃぃ!!!!」数人の常連の人がいた店内は騒然となった。常連のひとりがあわてて母親を呼びにいってくれた。長年一緒にいたハズのオヤジの顔に、たかがサングラスをしているだけでまったく気…
      [連載]オヤジのチャーハン
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      小説『オヤジのチャーハン』【最終回】道葉 いち
        マスクとサングラス姿の怪しい男は…「オヤ…ジ??」何も言わずに長いこと家を空けた理由は…
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      小説『オヤジのチャーハン』【第9回】道葉 いち
        オヤジがいなくなってから半年が過ぎた昼下がり、いかにも怪しい恰好の男がチャーハンを注文。
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      小説『オヤジのチャーハン』【第8回】道葉 いち
        「ちょっとタバコ買ってくるわ」そう言って出ていったまま、戻って来なくなった父。捜索願を出すことになり…
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      小説『オヤジのチャーハン』【第7回】道葉 いち
        「そろそろ独り立ちしてもいい頃かもな」オヤジの引退宣言から4年、ついに伝えられた言葉。
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      小説『オヤジのチャーハン』【第6回】道葉 いち
        新規の客を呼び込むため商店街に新風を!「有名ホテルの元シェフの店」という触れ込みは強いPRになる!?
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      小説『オヤジのチャーハン』【第5回】道葉 いち
        「早く元気になって、おれの新生『生姜焼き』を食べに来てくださいよ」 しかし宮さんは、その後退院することはなかった...
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      小説『オヤジのチャーハン』【第4回】道葉 いち
        改良を加えた新「生姜焼き」、その名も「ポークジンジャー」。意外なトッピングに常連さんにも大好評!
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      小説『オヤジのチャーハン』【第3回】道葉 いち
        オヤジの生姜焼きの改良に試行錯誤。常連の舌を納得させる、絶妙な味付けを探る……
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      小説『オヤジのチャーハン』【第2回】道葉 いち
        オヤジが夜食として作ってくれた「チャーハン」 食べ進めるうちに気付くと頬を涙が伝っていた...
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      小説『オヤジのチャーハン』【新連載】道葉 いち
        心を動かす料理「オヤジのチャーハン」 それもオヤジが引退すれば食べられなくなってしまう