うちの店のはす向かいに新しい洋食屋「ビストロ明来(めいらい)」がオープンすると、PR効果もあり、予想を優に超えるお客さんが来店した。にわかに商店街は活気づき、もれなくこちらもおこぼれに与ることが出来た。会社を辞めて店に全力を注ぐようになっていた頃だ。それに合わせていくつかの新メニューも開発していた。順調だ。「開進亭」、そして「ビストロ明来」。オヤジはすこぶる単純な男だ。「おれの店の名前は『開進亭…
[連載]オヤジのチャーハン
-
小説『オヤジのチャーハン』【第7回】道葉 いち
「そろそろ独り立ちしてもいい頃かもな」オヤジの引退宣言から4年、ついに伝えられた言葉。
-
小説『オヤジのチャーハン』【第6回】道葉 いち
新規の客を呼び込むため商店街に新風を!「有名ホテルの元シェフの店」という触れ込みは強いPRになる!?
-
小説『オヤジのチャーハン』【第5回】道葉 いち
「早く元気になって、おれの新生『生姜焼き』を食べに来てくださいよ」 しかし宮さんは、その後退院することはなかった...
-
小説『オヤジのチャーハン』【第4回】道葉 いち
改良を加えた新「生姜焼き」、その名も「ポークジンジャー」。意外なトッピングに常連さんにも大好評!
-
小説『オヤジのチャーハン』【第3回】道葉 いち
オヤジの生姜焼きの改良に試行錯誤。常連の舌を納得させる、絶妙な味付けを探る……
-
小説『オヤジのチャーハン』【第2回】道葉 いち
オヤジが夜食として作ってくれた「チャーハン」 食べ進めるうちに気付くと頬を涙が伝っていた...
-
小説『オヤジのチャーハン』【新連載】道葉 いち
心を動かす料理「オヤジのチャーハン」 それもオヤジが引退すれば食べられなくなってしまう