【前回の記事を読む】「今世、33歳も年齢差あるじゃないですか?それでも彼は…」あまりにも多い共通点に、ツインソウル鑑定を受けると…
Chapter 1
運命のツインソウル
一方の流星は着付けが終わり、紗帽という羽が付いた帽子をお店のマダムに被せて貰っていた。「この彼は、本当の俳優さんみたいだねー。カッコいいよ」
流星のイケメンぶりをマダムに褒められて、真由子も鼻高々の気分である。
しかし真由子は 30歳以上年齢差のある2人が、カップル写真を撮って貰っているのを、女主人やカメラマンの男性が、やはり変に思っているだろうなぁ……と思い、こんな言い訳をしたのだった。
「あ、今日は私が韓国衣装を着たくて、知り合いのモデルさんに来て貰ったんです」
撮影した写真の中から、作成するアルバムに入れる写真を選ぶために、女主人が白いボードに並べると、出来上がった写真は、やはり親子感を感じるモノが殆どだった。
33歳という親子みたいな年齢差は、残酷なくらいハッキリと2人並んだ写真に写し出されていた。真由子は恥ずかしくなって、写真ををまともに見る事が出来ない。
一方の流星は、
「コレとコレがいいかなって思います」
アルバムに入れる写真を照れもせずに選んでくれるのであった。
4時間掛かった撮影は19時に終了した。真由子は店を出ると流星に12時から19時までの7時間の出張デートのギャラ7万円を手渡して、夜、ホストクラブの内装の手伝いの仕事があると言って足早に立ち去る流星を駅前で見送った。
このデートで作成したアルバムは、2週間ほどで真由子の手元に届いた。このアルバムの中の2人は、その後の2人の顛末はさておき永遠に仲良く幸せそうに収まっており、真由子にとっては、かけがえのない記念の思い出が作れたのだから、良かったのであろう。
先週の新大久保でのランチと韓服コスプレに続き、今週の日曜日は、渋谷のハチ公前でベタな待ち合わせをした。以前から行ってみたかったシーシャ(水タバコ)BARに、流星が連れていってくれるというので、真由子は、最近の若者文化を体験出来る事に新鮮な期待でワクワクしていた。