【前回の記事を読む】『恋人スタンプを使うのは、真由子さんだけですよ』特別に想われている、客を超えた存在だと単純にも思うようになり…

Chapter 1

運命のツインソウル

真由子はふと流星との関係に想いを巡らす。

流星と真由子は、パラダイスアロマでセラピストとお客様として出会い、どんどんと親しくなり、まるで本当に恋愛関係のように進んできたのだが、2人は33歳も年の差があり、若くして流星を産んだ母親より真由子は10歳ほども年上である。

そんな大きな年齢差を物ともせずに親しくなったのは、2人には不思議なほど共通の話題と関心があったからだ。「俺は、過去世は女性だったんだろう……って強く感じます。今でも女性的な感覚がけっこうあるので……」

そう話す流星に対して真由子は、

「あー、私はその逆で、過去世、男性として生きてた事が多そうって、いつも感じてるの。私は今世も男性ぽい感覚が残ってるから」そんな会話を交わした。

コロナ禍が騒がれ出した去年の2月に韓国旅行を流星と真由子はそれぞれしており、繁華街で出かけたコルギが有名なエステ店には2日違いで偶然、同じく訪れていた。

携帯も何気なく見ると、流星と真由子は、同じ赤色の同機種を使っていた。まったく一緒である。

「俺、大学時代、バンジージャンプを有名な高い所からしてて、何でやったかというと、飛び降りて死んでしまう人の気持ちを、擬似体験したかったんですよ」真由子は、驚きながら答えた。

「私も23年前に、関西の遊園地でバンジージャンプをした時、流星くんと同じこと考えながら飛んだよ……」

これには流星も真顔でびっくりしていた。そして流星が言った。「……ツインだと思う……」

「……えっ、ツインソウルとかいうヤツ?」

「真由子さんが店に最初に入って来た瞬間、俺、特別なヒトが、来た……って実は感じてました。俺そういう感覚、実はあるんで……」

「えっ、そうだったんだ。私も何でこんなに共通点ばかりあるんだろう? ソウルメイトなのかなぁ……ってはすぐ思ったけどね」

そんな会話をした事もあり、真由子は10年以上ぶりくらいに霊感占いに電話をかけてツインレイ・ツインソウル鑑定が得意な占い師の女性に2人の関係を訊ねた。霊感占い師は間髪入れずに、

「ツインソウルです。お2人は間違いありません!」と言い切ってくれた。

「私達って今世、33歳も年齢差あるじゃないですか? それでも彼は、私の事を本当に好きなんですか?」