俳句・短歌 句集 2022.05.04 句集「八ヶ岳南麓」より三句 句集 八ヶ岳南麓 【第61回】 浅川 健一 八ヶ岳の麓で暮らす医師の、四季折々の俳句集 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 真つ青な空を見てゐる曼殊沙華 大空は麦藁とんぼ整列す 鬼灯をふふみてしばし遠きこと
小説 『火点し時』 【第8回】 順菜 隣の部屋の男から誘われた。つい昨夜、別の女性と愛し合う“あの声”が聞こえたのに、今度は私? 不審には思ったが… 【前回記事を読む】隣の部屋から声がした。男女の、抑揚ある溜め息まじりの…すぐに“あの声”だと分かった。つい聴き入っていると…「食欲ありますね?」紫の前の皿はこんもりとしている。しかし去っていった彼女の皿はちんまりしたもので、後ろ姿も確かに細かった。ちょっと恥ずかしかったが、「人生の楽しみですから……」「もちろんそうですよ。たくさん食べる人、いいですよね」紫の中で危険信号がちらついた。たった今、彼…
小説 『第四世代』 【第3回】 伯岡 美沙 家族になった養父に思い切り煙を吹きかけられた。むせた私を見て、彼はにやりと笑みを浮かべ「今度のも、楽しめそうだ」と言って…… 【前回記事を読む】育った施設では毎日、幼い子どもの泣き声が響いていた…15歳になったある日、僕は黒いスーツを着せられ、車に乗せられ…飛鳥が緊張しながら挨拶を返すと、藍は短い挨拶とともに、淡々とした仕草で飛鳥を屋敷内に招き入れた。「ご主人様にご挨拶するからついてきて」「えっ、このまま?」「うん、そう。そのままでいいよ」洋館だからなのか。靴を脱ぐスペースはなく、戸惑いながらも飛鳥は土足のまま屋敷に上…