エリアワードなしでも表示される可能性はある

しかしながら、例外として全国展開しているサービスやECサイト等は、エリア概念をあまり気にせずに勝負する事ができます。

もちろん簡単に実現可能なわけではなく、アクセス数やE-A-Tも必要となる非常に難易度の高い目標となりますが、【全国対応している】、または【各地に店舗が存在している】旨を明確に表記する事によって、理論上は【エリア無しの単ワード】つまり「ホルモン焼き」のみのビッグワードによる検索で日本各地から順位を上昇させることができます。

地域問わず、誰もが訪問したくなるようなパイオニアを目指すことでビッグワードといった単ワードでも不可能な目標ではなくなる可能性があります。

補足1:検索エンジンとユーザー側の動き

検索ユーザーの所在地判定メカニズムとしては、GPSが大きな役割を担っています。Googleの判定精度は、まだまだ発展途上ですが、検索したユーザの位置情報をGPSやIPブラウザ情報から把握して、近くにある適切な店舗・サービスを表示するようになりました。これを(ベニスアップデート)と言います。

[図表2] ベニスアップデートの例

※検索ユーザーは今自分がどのエリアにいるとGoogleから認識されているかを検索結果一覧の一番下の段で知ることができます。また、昨今は、検索ユーザー自身のリテラシーも上がっており、「目的+エリア」で検索することが一般的になっています。したがって、サイト運用者側が行うGoogleへの所在地情報の訴求は、今まで以上に重要となり、対策は必須と言えるでしょう。

補足2:無関係なエリアや沿線のプッシュ

欲張りなサイト、特にコラム系サイトでよく見かける事が多いのですが、実態とは関係がなく都道府県や地域の名称を網羅的に大量に記載しているサイトがあります。おそらく、どのエリアから検索されてもサイトが表示されることを狙った施策だと思いますが、これはサイトの質を落とす非常に無駄なスパム行為になります。

そのエリアでの検索結果が適切かどうかは、ユーザ(Google)が決める事であって、サイト運営者側が決める事ではありません。本当にそのエリアでニーズがあるかどうかは、サイト内の表記だけではなく、主にユーザーの情報や動きを見てGoogleは判定を行っています。欲張ることはせず、地域情報は店舗やサービスが存在している事実に基づいた場所のみを記載してください。