父「それが……お父さんはちょっと反対かも」
子「なんで?」
父「おまえを殺した犯人が死刑になっても、お父さんはその犯人を許せるわけがない。ただ、犯人だけ生きているのも許せない。一番気が済むのは敵討ちかも知れないね。でもそれを認めたら怖い社会になるから反対。結局、一生苦しむね」
子「どっちにしろ許せないなら、きつい罰を受けた方がいいかも?」
父「死刑にする場合でも、残虐な方法はダメよと決められているので、一瞬で死んでしまうのよ。何も悪くないのに恐ろしい目に遭って、命まで奪われた人のことを思うと、死刑にせずに一生刑務所で自由を奪う方が罰になるんじゃないかなって。終身刑ってやつ」
子「その方がつらいのかなぁ」
父「お父さんが殺されたら仕返しに行く?」
子「怖いから、誰かに頼みたい」
父「じゃあ、今の制度のままってことだ。将来、どうなるだろうね」
お父さんのひとりごと
日本では、死刑の是非に関する世論調査で、依然として死刑賛成が多数となっています。
死刑に対する考え方は、各国それぞれの文化、歴史など様々な背景に根差しており、とても難しい問題だと思います。
賛成派、反対派、どちらの主張も理解出来てしまいます。
考えてみよう
死刑は法律で決められているので、法律を変えれば死刑はなくせるよ。
死刑はあった方がいい? なくした方がいい? それとも、新しい罰を作る?