ここの世界
海の潮騒が聞こえる程近くに
私の蝶が恋を振り払って飛び
山のこだまが聞こえなくなる程遠くに
造花の哀しみが空を伝染していく
ああまるでここでは日常の生活のように
美しい音楽が流れているのです
そして美しい娘達が輪を作って
果てしなき海のように踊っているのです
私はここで鹿のようになって暮らせるだろうか
君が薔薇のように刺を持ってここに咲けば
夏の太陽がめくるめく戦慄と共に昇る故に
私は小鳥のような小さな心を持って、
いつも騒いでいるだろう
もうすぐ秋の収穫なのでしょう
ここはいつも子供達の笑い声で一杯で
それを手でつかまえようとする狂った女のように
豊かな想像の世界ではち切れそうなのです