WEB会議について
コロナ禍がもたらした数少ない恩恵の中にWEB会議の爆発的な普及があります。それ以前は、設定が面倒くさいとか、相手にそういうネット環境がないとか、もし接続がうまく行かなかったら心配だからとかの理由で私も活用する機会は多くありませんでした。
ところが皆が使わざるを得ない世の中になったおかげで、これは素晴らしいコミュニケーションツールだ、と実感している人が世界中に溢れているのではないかと思います。表に示したように臨場感、利便性においては対面でのコミュニケーションに迫ってきています。
込み入った交渉や会議でも、PCとネット環境さえあれば、いつ、どこからも設定、参加できてしまうことが証明されたのです。
先進国だけでなく、新興国でも問題なくつながることが多いということも認識できました。ひとつだけ課題があるとすればやはり音声がよくなくて、特にお互いが母国語でない英語でのコミュニケーションの場合に聞き取りづらいことぐらいでしょうか? ただ、それも近々テクノロジーが解決してくれるはずです。
また、音声さえしっかりしていれば、複数人の会議で通訳役の人がいれば双方で英語が話せない方が参加しても議論が成り立つことも実体験できました。
仕事のやり方自体に変革をもたらすという意味で、このWEB会議は90年代にEメールが登場した時ぐらいのインパクトがあるゲームチェンジャーだと私は思います。少なくとも今まで海外出張をして対面で行わなければできなかった交渉や会議ができてしまっていることから、アフターコロナになっても国内、海外への出張は一定数減ることはもう確実だと思います。
ビジネス需要が元に戻らない輸送関係の業界の皆さんはお気の毒ですが、その現実を受け入れざるを得ないのではないでしょうか?
以上をまとめますと、交渉の場は最適なコミュニケーションツールを厳選して設定しなくてはならないということです。最適性はその交渉の性質、重要度、参加人数、ネット環境に応じて判断されるべきです。
その選択を誤ると時間と労力が余計にかかってしまったり、交渉そのものがうまく行かなくなることもあり得ます。従って十分な注意と判断力が、個人として組織として求められていると言っても過言ではありません。