私などは、5年ほどすると大体忘れてしまいますが、歴史的な予想外の危機は少なくとも10年周期では訪れるものと考えるべきでしょう。

転職の少ない日本といえども、企業人のほとんどは、同じ職位職階に10年以上留まることは稀だと思います。

だとすれば、経験的にこうした危機にうまく対処することは困難です。新型コロナウィルスの感染症拡大防止策についても、リーダーシップは不可欠ですが、特定のリーダーの優劣にばかり目が向く状況はマネジメントとして不健全でしょう。

その上で、10年ごとの危機に対処していくためにも組織を構成する個人といえども100年単位での時間感覚を持つべきです。

そしてそれは、危機への対処というだけでなく20世紀から21世紀への「Revolution」を回しきるためにも必要なことでもあるのです。

写真1:ジャコモ・バッラ スピードオブモーターサイクル
スピード・運動・機械という未来派特有の感受性が表われている。