手を握り言ってください大丈夫 もとのとおりに元気になると
我儘を言いておりたり君の眼に うっすら涙浮かびくるまで
「人」という機械預かる病棟に 月の光の降りつづけたり
※本記事は、2015年3月刊行の書籍『歌集 祈り』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 祈り【第22回】
―ああだから月はみんなに愛されるんだ自分ひとりを見てる気がする―
夜明けに人知れずそっと咲く花のように、
それでいいんだよ、と許してくれるような、
自分のかわりに、幸せを願ってくれるような。
心に灯りをともす、優しくあたたかな短歌を連載にてお届けします。
手を握り言ってください大丈夫 もとのとおりに元気になると
我儘を言いておりたり君の眼に うっすら涙浮かびくるまで
「人」という機械預かる病棟に 月の光の降りつづけたり