やさしげな屋台の人より紫陽花のハンカチを買う 不動尊が好き

夕暮れの鐘を合図に歌い出す山肌覆うあじさいの花

明王に叱られひとり辿る径紫陽花しきりに頭を揺らす
 

※本記事は、2015年3月刊行の書籍『歌集 祈り』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。