堀内のロケット打ち上げ構想
従来のロケットの打ち上げではまず発射場が必要になり、ロケットそのものにもコストがかかる。
飛行機の背中に乗って飛び立って高高度からロケットエンジンでシャトルを宇宙に射出する方法なら、飛行許可だけ取れば宇宙に出発できるし、帰りも高高度で宇宙から帰還した宇宙シャトルを飛行機で受け取れば貨物用の飛行機として一般の飛行場に着陸できる。
堀内の宇宙往復帰還飛行船の構想が固まった。
地上からの発進は、コンコルドのエンジンを改良した4発エンジンを搭載した両翼幅が120メートルある飛行機で、機体は薄い双胴船のドッグのようになっており、胴体部分に宇宙帰還船シャトルが丁度はまり込むように作る。飛行機のキャリアプレーンである。
高高度を高速で飛ぶこのプレーン型飛行機から宇宙シャトルを分離して宇宙に飛び出そうというものである。
この宇宙シャトルのエンジンは、宇宙船完成後にはその外洋宇宙船にそっくりはめ込んで船外活動できる小型船や緊急脱出ボートとしても利用でき、宇宙船のメインエンジンに代用するもので、全部で8基のシャトルを丸ごと宇宙船に合体する予定である。