エッセイ 芸術 2021.02.03 「今を大切に 君の人生だよ」より「若山牧水」 今を大切に 君の人生だよ 【第2回】 青山 珪香 あらたな書芸術を模索しつづける書家からのメッセージ こんな時代だからこそ、ぬくもりのある言葉を―― 時代がどんなに進んでも、心に届くのは人のあたたかみ。 わかる。感じる。励まされる。 70年近い書人生のなかで、「だれもが読めて心に響く書のものを」との思いから、 多くを自作の文で制作してきた書家による作品集。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 バックは 何げなく 書いた 自作絵です (若山牧水)
小説 『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』 【新連載】 月川 みのり “ある条件”さえのめば、月給32万円のハロワ求人…娘に見せると震える声で「月に1度は必ず帰ってこれるんだよね?」と… 洗濯物を取り込みながら、栗原よし子はため息をついた。3月の風はまだ冷たい。ベランダから見える団地の桜は、まだ固い蕾のままだ。3年前、夫の正志が膵臓がんで逝ったあの春も、こんな風が吹いていた気がする。あれから季節は3度巡り、よし子は48歳になった。白髪が増えた。目尻の皺も深くなった。鏡を見るたびに、自分が老けていくのが分かる。それでも構わなかった。見てくれを気にする相手など、もういないのだから。テ…
小説 『キンタマなんかくれてやる』 【新連載】 緒方 ケント 町中が僕のフィールドだった。大人たちが「元気があっていいね」と笑いながら声をかけてくれたが、数年後、周囲から「落ちこぼれ」と揶揄された わずか15グラム──それは、小さな「ゴールデンボール」一つの重さ。しかし、そのわずかな重みが、時に人生を、そして組織の運命さえも大きく揺るがすことがある。本来ならそれは、男性ホルモンを分泌し、未来へ命をつなぐための器官。だが、僕にとってはそれ以上の意味を持っていた。どんな人生にも必ず色がある。灰色に見えた日々にも、必ずどこかに小さな灯(ともしび)がともる。生きていれば、何度も試練が訪れる。夢を諦…