著者・村瀬英晃氏と個性豊かな社会人で行っている勉強会、学生時代の恩師とのやりとりから生まれた自由な発想やアイデアで問題解決に繋げる水平思考について連載形式で紹介します。
テーマを持つ意義について
ブレインストーミングやKJ法等といったアイデア創出の手法といったものは、はじめに何らかのテーマがあっての話である。
その際のテクニックとして、理論をそのまま掲載するのではなく、身近な話の中に織り込みながら伝えた方が感じ取ってくれるのではと、私は考えている。
私のブログを読んでくれた勉強会仲間が「水平思考やアナロジー的な発想例が盛り沢山だ」とコメントしてくれたが、私のこだわりをきちんと受け止めてくれた一人だ。水平思考とは、ビジネス世界でよくいわれる論理的思考や垂直思考とは正反対の思考方法ともいわれる。いろいろ視点を変えて、問題解決のために自由にアイデアを生み出す発想法でもある。
今は亡き西田先生が創造業務(大きな改革だけでなく身近な業務改善まで)の重要性をよく話しておられたこともあり、それが私の考え方に影響を及ぼしたのかもしれない。
複雑になるばかりの仕事環境、問題解決能力が問われる時代。論理的思考ばかりでなく、直感的思考を磨くことも意識しておきたい。
「○○思考」というと構えてしまいがちかもしれないが、連想ゲームや推理ゲームのような一種の脳トレと思えば、心理的な抵抗もなくなると思う。
なお、本章の内容は、大学時代にお世話になった塩見先生と西田先生の次の著書から得た知見が多い。
※主な参考図書
・『昨日達の記憶』塩見治人(2014年 風媒社)
・『R&Dテーマ発掘のマネジメント』西田耕三(1984年 文眞堂)