いくつまで母は生きててくれるやら
薬効き我が精神の闇静か
人好きな犬に学んでいる私
※本記事は、2008年7月刊行の書籍『地雷の如く』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
地雷の如く【第40回】
母ひとり、娘ひとり、恋たくさん。
「おひとりさま」とその母の13年を綴るドラマティック川柳句集。
自由奔放にたくさんの恋をしてきた「おひとりさま」な娘。たったひとりの肉親である母は、夫に先立たれて長かった。
ほかに身寄りのない二人なのに、喧嘩して、諦めて、また喧嘩して。恋はすれども、母は捨てられぬ。母への情愛と異性への恋心との狭間で揺れる心情が、おかしみと哀しみを込めながら五七五の17音字に込められた「絆」の物語。
いくつまで母は生きててくれるやら
薬効き我が精神の闇静か
人好きな犬に学んでいる私