週末飲まない日は、ADHDの症状が戻ることもあります。逆にそれで薬の効果がわかる時もあり、不変なら薬を中止していく目安にもなるのです。徐放性の薬とはいえ即効性はあり、数日で効果があるかどうかがわかります。

成人では内服2時間で効果(今まで見えなかったホコリが見えるようになり、掃除を始められた)がみられた人もいます。基本的には1日1回の服用のため、原則12時間しか効果は持続しません。朝6時に飲めば夕方6時頃までしか効果がないのです。日中行っている学校だけで効果が出るため、夜遅く帰ってくる父親には効果がわかりにくいことがありますので、薬の特性をよく説明してあげてください。

家庭ではさほど問題なく、学校だけでADHDの症状が強く出てしまう場合は、メチルフェニデートの方をすすめています。副作用はアトモキセチンに比べて強く、特に朝夕は食べられますが昼の給食が食べにくくなることもあるようです。

給食がほとんど食べられず体重減少が目立つ場合は、胃腸薬を併用します。中枢神経刺激薬ということもあり、夜寝る時間が遅くなることがあります。

いつもより1時間ほど遅くてもさほど気にせず続けているケースが多いですが、3~4時間も遅くなる場合は服薬を中止するようにしています。アトモキセチンとは違い、症状が悪化する危険性があるのでチックのあるお子さんには注意が必要です。